eKYCはAIによって自動化ができる?機械判定によるメリットとは
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スマホやパソコンによってオンラインで本人確認が完結するeKYCは、ユーザーと事業者双方にメリットのある本人確認方法として多くのサービスに導入されています。近年では、AI技術の向上によって、eKYCの一部のフローも自動化されていることをご存知でしょうか。
この記事では、eKYCをAIによって自動化するメリットや、全工程を自動化することはできない
ケースがあるのはなぜかといった「AIとeKYC」について詳しく解説いたします。
目次[非表示]
- 1.eKYCはAIでどこまで自動化が可能?
- 1.1.審査業務まではAI化の実績あり
- 2.eKYCにおけるAI活用シーン
- 2.1.顔認証
- 2.2.身分証明書の真贋判別
- 3.eKYCのAI活用によるメリット
- 3.1.目視確認までのKYC業務を自動化
- 3.2.AIで24時間365日審査可能に?
- 4.eKYCの自動化にはAI-OCRも活用可能
- 5.「目視」と「自動化」安全性の差は?
- 5.1.目視の確認が必要な背景
- 6.自動化と目視どちらも対応できるネクスウェイ本人確認サービス
- 7.まとめ
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eKYCはAIでどこまで自動化が可能?
AI(人工知能)の技術は、私たちの生活において幅広く活用されています。最適なルートでの乗換案内検索や、サービスに対する質問に自動で返信してくれるチャットボットなどを利用したことがある方も多いでしょう。
オンライン本人確認「eKYC」においても、ユーザーの顔を認識したり身分証明書の真贋性を確認したりといった工程において、AIの技術を利用することでさらなる自動化が実現できるのではないか、と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?。
実際にeKYCのAI化はどこまで進んでいるのか、解説いたします。
eKYCとはどんな本人確認方法?詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
審査業務まではAI化の実績あり
まずAI化の定義を「人の手を介することなく、無人で本人確認業務を行える」とします。その場合、eKYCによる審査完了まではAI化の実績があり、実際にサービスとして提供されています。これまで人の手によって行われていた、審査のための本人確認業務がAIによって自動化され、24時間365日対応可能となったのです。
ただし、このような実績があるのはあくまで法的に本人確認が必須とされていないシーンのみであり、本人確認必須のサービスにおいてはAIによる完全自動化はできないのが実情です。(詳細は後述とする)
「法的な本人確認が必要な金融・保険系サービスなどではAIによる自動化はできないのか」と感じてしまうかもしれませんが、”完全”な自動化まではできなくともAIを活用することはできる点が重要です。法的な本人確認が必要なサービスのeKYCにおいても、要所でAI技術を取り入れることによって効率化、正確性のアップが行われています。
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eKYCにおけるAI活用シーン
それでは、本人確認の法的な義務を持たない事業者(シェアリングエコノミー、マッチングサービスなど)に導入されている、AIによるeKYCについて詳しく見ていきましょう。
eKYCのプロセスにおいて、
- 顔認証
- 身分証明書の真贋判別
にAI技術が活用されています。
顔認証
eKYCでは、ユーザーに自身の容貌と顔写真付き身分証明書を撮影してもらい、申し込みをしている人物が身分証明書の所有者であるかどうかを確認します。この時に、身分証明書の顔写真と容貌写真を見比べて照合を行うのは人の目によって行われてきましたが、AIが自動で顔を照合し、判定することができるようになったのです。
容貌写真が不自然でなりすましが疑われる場合は、ユーザーに対して「首を傾けてください」「まばたきをしてください」といった指示を表示し、その反応を確認します。
高い画像認識技術と人工知能によって、容貌写真に写っている人物が間違いなく身分証明書の所有者であることを判定します。
身分証明書の真贋判別
顔写真だけではなく、運転免許証やマイナンバーカードといった身分証明書が本物であるかどうかもAIによって判別ができます。
eKYCを行うユーザーに対して、身分証明書の厚みがわかる角度で撮影をしてもらったり、ホログラム加工がわかるようにカメラを動かしてもらいます。カラーコピーした運転免許証で不正にeKYCをしようとするユーザーがいた場合は、システムが自動的に申し込みをストップさせます。
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eKYCのAI活用によるメリット
AIをシステムに組み込んだeKYCサービスを活用することで、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。eKYCサービスを導入する事業者の視点からメリットを解説いたします。
目視確認までのKYC業務を自動化
まず、最も大きなメリットがKYC業務の負担が削減できるという点です。
法的な本人確認が必要なサービスの場合は最終の目視確認までのKYC工程を、法的な本人確認が不要なサービスであれば申し込みから審査の工程をAIに任せることができます。どちらのサービスであっても大幅な人員負担の削減となることは明らかです。
また、AIでeKYCを自動化することにより、本人確認の審査時間の制限を無くすことも可能です。
KYCについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
KYCとは?金融機関のみにとどまらない本人確認の重要性
AIで24時間365日審査可能に?
AIによってeKYCを無人化することで、ユーザーからの本人確認を24時間365日審査することができます。ユーザーの「サービスを利用したい」という気持ちがなくなってしまう前に本人確認を完了させることで、ユーザー獲得の機会損失を防ぐことができます。
ただし、先述の通り、24時間365日審査可能なのは法的な本人確認が不要なサービスに限られます。
また、AIを使わずに24時間365日審査可能な方法もあります。
→24時間365日審査可能な「ICチップ署名検証」を見てみる
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eKYCの自動化にはAI-OCRも活用可能
ここまで、自動化=AIといった形でお伝えしてきましたが、厳密に言うとeKYCの自動化にはAI以外にもさまざまな認証技術が採用されています。
その中の一つが、「OCR(光学的文字認識)」です。カメラで読み取った画像から文字情報を自動で判別し、テキストデータ化する技術を指します。eKYCの工程においてOCRは、主に身分証明書の読み取りの際に活用されています。読み取るだけのOCRではなく、AIを使用した高精度な文字認識が「AI-OCR」です。
AI-OCRによって自動化が実現した内容について、以下から詳しく説明いたします。
AI-OCRによって自動化されたeKYCフロー
まずは、eKYCでユーザーが撮影した身分証明書の文字情報抽出を行います。普通のOCRでは、ユーザーが入力した住所に表記ゆれがあった場合、不適合となってしまいます。しかし、AI-OCRはデータの正規化を行い、表記ゆれにも対応できる自動判別となっています。
これらの工程は、従来のeKYCでは人の目によって行われていました。ユーザーから送られてきた画像を一つひとつ見て確認していたため時間がかかり、スタッフが対応できない時間帯では申し込みを受け付けられず、離脱の原因の一つとなっていたのです。
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「目視」と「自動化」安全性の差は?
ここまで、AIやAI-OCRによってeKYCを自動化するソリューションについて解説いたしましたが、やはり気になるのは安全性でしょう。機械が自動で画像を認識して判定をするのは便利であっても安全性が保証できないのではないかと考えてしまうかもしれません。
実際に、AIで自動化するよりも目視の方が安全性が高い、というような差はあるのでしょうか?
実は、AIがeKYCで行う画像の照合は正確かつ素早く行われるため、eKYC工程を安全に効率化できるので、”むしろAIによる自動判定の方が不正検知の精度が高い”と言えるのです。
目視の確認が必要な背景
このように安全性の高いAIが導入されていても、一部のeKYCでは目視が行われているのは、さまざまな法的要件によって本人確認書類の目視確認が定められているケースがあるためです。
本人確認書類の目視確認が必要なのは、主に「犯罪収益移転防止法特定事業者」や、「古物営業法に基づく古物商」などが挙げられます。これらの事業者でも、目視確認までのeKYC工程をAIによって自動化することで、安全性の向上と効率化、さらに低コスト化も図れます。
セキュリティ要件ごとの本人確認方法の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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自動化と目視どちらも対応できるネクスウェイ本人確認サービス
機械判定による自動化と目視確認までまとめてアウトソーシングできるeKYCサービスとして「ネクスウェイ本人確認サービス」をご紹介いたします。
ネクスウェイ本人確認サービスは、これまでシェアリングエコノミーから犯収法特定事業者まで、幅広くeKYCサービスを提供してきました。ネクスウェイでは、これまで培った本人確認ノウハウを元に、国内eKYC業界初となる犯収法特定事業者を対象とした本人確認に機械判定を導入しています。
運転免許証の突合・整合性確認を自動で行うことで、目視よりもさらに精度が高い不正検知を行うことが可能になります。機械判定によって不正防止の効果がさらに高まり、事業者様に安全なお取引を提供いたします。
また、犯罪収益移転防止法 施行規則「ホ」の手法としてネクスウェイ本人確認サービスを活用いただく場合も、目視確認までワンストップでお任せいただけます。
AI-OCRによる自動化技術を導入
ネクスウェイ本人確認サービスが今回拡張した機械判定は、AI-OCRによる自動化技術を用いています。AI-OCRで運転免許証の情報のテキスト化と正規化を行い、ネクスウェイ本人確認サービスのBPOサービスで培ったロジックを元に自動突合と整合性チェックを行います。
このような流れで行われる機械判定には、先ほどご紹介した「目視よりも照合精度が高い」こと以外に以下のようなメリットがあります。
●目視チェック作業が軽減するため、より低コストでの提供が実現
機械判定によって目視でのチェックが軽減するため、低コストでの提供が可能
●審査時間の短縮
審査に必要な15項目中11項目が自動化されるため、確認時間が短縮
まとめ
今回は、eKYCにおけるAI技術の活用状況について詳しく解説いたしました。
法的な要件によって、全てのeKYC工程を自動化することはできなくても、一部のフローを自動化することで不正検知の精度が上がり、効率化・低コスト化が実現されていることがおわかりいただけたかと思います。
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ユーザー数が増え、社内の本人確認業務にあたる人員の負担が課題となっている事業者様は、ぜひネクスウェイ本人確認サービスのご利用をご検討ください。