本人確認の具体的な方法は?対面・郵送・オンラインでのやり方を解説
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本人確認は、事業者とユーザーがともに安全な取引を行うために必要な業務です。犯罪収益移転防止法(犯収法)で定められた特定事業者に対しては、取引の際に本人確認が義務付けられています。
本人確認の方法は、主に対面・郵送・オンラインの3種類です。それぞれの方法にメリット・デメリットがありますが、現在注目されているのはオンラインで本人確認ができるeKYCです。
この記事では、本人確認の方法についてメリット・デメリットとともに詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.本人確認(KYC)に必要な書類は?
- 1.1.顔写真ありの本人確認書類
- 1.2.顔写真なしの本人確認書類
- 1.3.補助書類
- 2.対面での本人確認の方法・やり方
- 2.1.対面での本人確認のメリット
- 2.2.対面での本人確認のデメリット
- 3.郵送での本人確認の方法・やり方
- 3.1.郵送での本人確認のメリット
- 3.2.郵送での本人確認のデメリット
- 4.オンラインでの本人確認の方法・やり方
- 4.1.オンラインでの本人確認のメリット
- 4.2.オンラインでの本人確認のデメリット
- 5.本人確認で起こりやすい不備の例
- 5.1.1.記載されている情報に差異がある
- 5.2.2.本人確認書類の期限が切れている
- 5.3.3.マイナンバー通知カードを利用している
- 5.4.4.画像が不鮮明で確認できない
- 6.eKYCで本人確認をスムーズに
- 7.eKYCを導入するなら「ネクスウェイ本人確認サービス」
- 8.本人確認・eKYCのサービスが活用されているシーン
- 9.まとめ
本人確認(KYC)に必要な書類は?
本人確認は、個人の場合、氏名、住所、生年月日が記載されているものが必要になります。本人確認書類としてよく使用される身近なものは運転免許証ですが、他にも使用できる書類はさまざまです。
書類の種類によっては、提示がその1点だけで済むものや2点提示を受けなければならないもの、合わせて補助書類が必要になるものもあります。ここでは、本人確認書類として認められている書類について詳しく解説します。
KYCについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
KYCとは?金融機関のみにとどまらない本人確認の重要性
顔写真ありの本人確認書類
本人確認書類として最も有効なのは、公的機関が発行した顔写真ありの本人確認書類です。次に挙げるもののうち、どれか1点の提示で本人確認できます。
●運転免許証
●運転経歴証明書(平成24年4月1日以降交付のもの)
●マイナンバーカード
●パスポート
●乗員手帳・船舶観光上陸許可書
●在留カード・特別永住者証明書
●身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳など
顔写真なしの本人確認書類
顔写真なしの本人確認書類の場合、さらに追加で別の書類が必要になります。顔写真なしの書類では、次のようなものが本人確認書類として有効です。
●健康保険証
●公務員(国家、地方)共済組合の組合員証
●国民年金手帳
●児童扶養手当証書
●母子健康手帳
●取引に使用する実印の印鑑登録証明書 など
さらに、次に挙げる書類も本人確認書類として提出が可能ですが、この中から2点の提示は認められません。必ず前述の書類の中から1点と合わせてもう1点の提出になります。
●住民票のコピー
●住民票の記載事項証明書
●印鑑登録証明書
●戸籍附票のコピー
官公庁から発行・発給された書類で、氏名、住居及び生年月日の記載があるもの
補助書類
本人確認書類に記載されている住所が現在居住している住所と一致していない場合、補助書類として次の書類の提出も必要です。
●納税証明書、税支払時の領収書
●社会保険料の領収書
●公共料金の領収書
いずれも、原則提出から6ヶ月以内に発行されたものに限ります。
本人確認書類についてより詳しく知りたい方は、「なりすまし・不正利用を防ぐ「本人確認書類」とは?一覧でまとめて解説」の記事もご参考ください。
対面での本人確認の方法・やり方
対面での本人確認は、主にユーザーに来店してもらい、窓口などで実施します。サービスの申し込みの受付をする際に合わせて行う流れが一般的です。
対面での本人確認の一例は、次のようになります。
1.ユーザーに申込書を記入してもらう
2.本人確認書類の提示を受けて目視確認する
3.本人確認書類のコピーを取って保管する
本人確認書類の提示を受けたら、次の点を確認します。
●顔写真と申し込みをしている本人の容貌が一致しているか
●申込書に記入された住所・生年月日が、本人確認書類の記載事項と相違ないか
確認して間違いがなければ、ユーザーの了承を得てから本人確認書類のコピーを取り、申込書とともに保管します。
本人確認書類に顔写真がついている場合は、上記の流れで問題ありません。しかし、保険証や年金手帳などの顔写真がない本人確認書類の提示を受けた場合は、さらに次のようなフローが必要です。
●別の本人確認書類・補助書類も提示してもらう
●提示された本人確認書類の住所に、関係文書を転送不要郵便を送付する
顔写真なしの本人確認書類の提示が1点のみの場合は、身元確認として転送不要郵便の受け取りをしてもらうことで本人確認が完了します。
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対面での本人確認のメリット
対面での本人確認のメリットには、次のような点が挙げられます。
●申し込み時に本人確認が完了する
●ユーザーと対面して目視確認できるので不正へのハードルが上がる
書類不備などにその場で対応できる
多くの場合、サービス申し込み時に本人確認も合わせて実施するため、その場で申し込みが完了して開始までがスピーディです。また、直接対面して確認するため、なりすましなどのリスクを軽減できます。
さらに、ユーザーが申込書に記入する場に立ち会うので、速やかに対応ができるのもメリットです。
対面での本人確認のデメリット
一方、対面での本人確認のデメリットは次の点になります。
●ユーザー側に来店する手間がかかる
●窓口対応できる人数には限りがある
来店して本人確認をするには、営業時間や場所を気にしなければいけません。仕事で忙しいユーザーにとっては、来店する時間の都合をつけるのも手間になります。
また、対面での本人確認はスピーディに完了すると言っても、ユーザー1人あたりの申し込みや本人確認にはある程度の時間がかかります。特に、窓口が混み合う時間帯になると、対応できるユーザーの数は限られてしまうところがデメリットと言えるでしょう。
郵送での本人確認の方法・やり方
郵送での本人確認の流れの一例は、次のようになります。
1.ユーザーからサービス申し込み時に住所の申告を受ける
2.申告された住所にサービス申込書や必要書類を転送不要郵便で送付する
3.ユーザーから本人確認書類が添付され、記入された申込書の返送を受ける
4.事業者側で本人確認書類と申込書に相違がないか確認する
本人確認書類と申込書に相違がなければ、本人確認は完了です。ユーザーから送付された書類に不備がある場合は、その旨を連絡して送り直してもらう必要があります。
郵送での本人確認のメリット
郵送での本人確認には、次のようなメリットがあります。
●非対面で本人確認が完了する
●非対面での本人確認方法の中では導入コストが低い
●eKYCに対応していないユーザーにも対応できる
郵送でのやり取りになるため、完全に対面せずに本人確認を実施できます。また、非対面での本人確認にはeKYCを利用する方法もありますが、導入コストを考えると郵送のほうが取り入れやすいです。
さらに、eKYCではインターネット環境やスマートフォンなどの端末が必要になりますが、郵送はインターネット環境やスマートフォンがないユーザーでも幅広く対応できます。
郵送での本人確認のデメリット
郵送はユーザーを問わない本人確認方法ですが、デメリットもあります。
●完了までに時間がかかる
●ユーザーにとって書類の準備・郵送といった手間がかかるため、離脱につながる
●事業者にとって書類準備・郵送・確認といった運用コストがかかる
●申込数が急増した場合、本人確認完了まで時間がかかり、ユーザーがサービス利用開始したいタイミングに合わなくなる
郵送で書類が届くまでには1〜2日かかるため、本人確認完了までに早くても4日程度かかってしまいます。サービス開始を急いでいるユーザーにとっては、少し利用するのに不安がある方法と言えるでしょう。
また、ユーザー側には書類の記入や郵送といった手間があり、面倒に思って途中でサービスを諦めてしまうケースも珍しくありません。
事業者側は、郵送での本人確認は工数が多く、ユーザー数が急増した場合に即座に対応するのが難しいというデメリットがあります。
オンラインでの本人確認の方法・やり方
オンラインでの本人確認には、オンライン上で完結するeKYCを使用します。
1.ユーザーは事業者が提供するアプリをダウンロードする
2.氏名・生年月日・住所などのユーザー情報を申し込みフォームに入力する
3.アプリ画面の指示に従って本人確認書類を撮影し、画像データを送付する
4.ユーザーの容貌画像を撮影して画像データを送付する
事業者側でユーザー情報と本人確認書類の内容を目視確認・突合する
eKYCには、いくつかの手法があります。現在の主流は、上記のように事業者が提供するアプリから、申し込み内容と本人確認書類・ユーザーの容貌画像の送信を受ける方法です。eKYCで使用する本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付きのものになります。
オンラインでの本人確認のメリット
オンライン本人確認eKYCは、さまざまなメリットがあることから、これからの本人確認の主流になるとも言われています。
●ユーザーの都合が良い時間や場所で実施できる
●サービスの利用開始までスムーズに進められる
●ユーザーの離脱を防げる
●本人確認業務にかかるコストを抑えられる
オンライン上で実施されるeKYCは、店舗の営業時間や場所に左右されません。また、本人確認完了までに時間がかからないため、サービス開始を急ぐ人でも安心して申し込みができます。eKYCは、このようにユーザーにとって利便性が高い方法なので、サービス離脱率を下げる施策としても効果的です。
さらに、事業者側にとっては対面・郵送からの申し込みの対応をするためにかかっていた人的コストや業務コストを抑えられて、ユーザー数の増減にもスムーズに対応できるのが大きなメリットと言えます。
オンラインでの本人確認のデメリット
オンライン本人確認における1番のデメリットは、インターネット環境の有無と言えるでしょう。
●eKYCに対応できないユーザーがいる
●導入コストが比較的高くなる
eKYCに対応するスマートフォンやタブレットなどの端末を持っていないユーザー、Wi-Fiなどのインターネット環境がないユーザーは、eKYCを利用できません。仮に、スマートフォンを持っていたとしても、操作やセルフィーに苦手意識を持っているユーザーはeKYCを利用しづらいでしょう。
このようにeKYCを利用できないユーザーのために、本人確認の方法にはさまざまな選択肢を準備しておくことも大切です。
また、eKYCを導入する場合、自社に適したアプリの開発から必要になる場合がほとんどです。そのため、最初の導入にはコストがかかるというデメリットもあります。
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本人確認で起こりやすい不備の例
本人確認を実施する際に、よくある不備には次のようなものがあります。
1.記載されている情報に差異がある
2.本人確認書類の期限が切れている
3.マイナンバー通知カードを利用している
画像が不鮮明で確認できない
ユーザーも気づかないうちに起こりやすい不備なので、事業者側でも特に注意しておかなければなりません。
1.記載されている情報に差異がある
ユーザーの氏名、住所、生年月日などの本人特定情報が、申込書と本人確認書類に記載の内容に違いがある場合です。本人確認書類と申込書に表記の違いがある場合にも不備と認められるため、ユーザーへの注意喚起が必要になります。
例えば、名字が「渡邉」というユーザーの場合、本人確認書類では旧字体で「渡邉」と記載されているのに、申込書では「渡辺」と記入してある場合は不備という扱いです。
また、氏名や住所などは、結婚や引越し後に本人確認書類の変更が済んでいるのに、申込書は前の名字や住所を記入してしまうなどのミスがよくあります。
生年月日についても、本人には間違えようのない情報ではありますが、アプリで入力する際に入力を誤ってしまう場合があるため、注意が必要です。
2.本人確認書類の期限が切れている
提出された本人確認書類の更新がされておらず、期限が切れている場合も不備です。この場合は、有効期限内である別の本人確認書類の再提出を求めることになります。
期限前に通知が来る運転免許証では、いつの間にか期限が切れていたという事態はあまり多くないでしょう。しかし、マイナンバーカードや保険証などは、更新を忘れていたり、うっかり以前のものを持参してしまったりすることも想定できます。確認をする際は注意してください。
3.マイナンバー通知カードを利用している
本人確認書類としてよく使用されるのは運転免許証ですが、マイナンバーカードの普及に伴って、本人確認でもマイナンバーカードの利用が主流になりつつあります。行政手続きでもマイナンバーが必要になる場面が増えたため、ユーザー側もマイナンバーカードへの意識は高まっていると言えます。
しかし、中にはマイナンバー通知カードをマイナンバーカードの代わりにしているユーザーも存在するため、確認をする際には注意しましょう。
法律上、マイナンバー通知カードは本人確認として使用できません。ユーザーがマイナンバーカードを持っていない場合は、別の本人確認書類の提出を求めましょう。
4.画像が不鮮明で確認できない
オンライン本人確認eKYCでよくあるのが、撮影された画像がぼやけている、記載内容が影で暗くなっているなどの理由から、目視ではっきり確認できないという不備です。アプリで撮影する際にユーザーへ注意喚起するなどの対策が必要になります。画像に問題があった場合は、画像データの再アップロードを求めましょう。
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eKYCで本人確認をスムーズに
本人確認方法はさまざまですが、中でも利便性が高いと評判なのがeKYCです。オンライン上で本人確認がすべて完結できることから、ユーザーにとっても事業者にとっても負担が少ない方法と言えるでしょう。
ユーザー側は、実施する時間や場所を選ばないため、サービス申し込みへのハードルが下がり、受けたいときにサービスを受けられるという利便性があります。
事業者側からは、本人確認にかかる大きな業務コストを抑えられて、その分をコア業務に充てられるのが良い点です。さらに、ユーザー側の本人確認にかかる手間が少ないことから、ユーザーのサービス離脱を防ぐことができるというメリットもあります。
本人確認にeKYCを導入すれば、今まで手間と時間がかかっていた本人確認をよりスムーズに完了させられるでしょう。
eKYCを導入するなら「ネクスウェイ本人確認サービス」
安心・安全なeKYCの導入を検討している方は、「ネクスウェイ本人確認サービス」にご相談ください。
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ネクスウェイ本人確認サービスは、eKYCだけでなく郵便による本人確認も代行しています。eKYCが利用できないユーザーには郵送の本人確認を利用していただけるので、すべてのケースをネクスウェイのサービスで完結できます。本人確認業務に関する全ての業務を、オールインワンでお任せいただけるため、コストを削減し本来のコア業務に注力いただけます。
本人確認・eKYCのサービスが活用されているシーン
今や本人確認・eKYCは、金融事業者などの犯収法特定事業者だけでなく、さまざまなサービス事業者で採用されています。ここでは、eKYCサービスが活用されているシーンの一例を紹介します。
●銀行:継続的顧客管理における定期的な本人確認
●リサイクルショップ・リユース事業者:古物買い取り時の本人確認
●シェアオフィス・シェアリングエコノミー:登録時の本人確認
●マッチングアプリ:登録時の本人確認
ネット上での申し込みなど非対面での取引が増加した現在、サービスを申し込むユーザーの身元確認や契約当事者であるかどうかの確認を行う重要性が高まっています。さらに、サービス利用開始までのスピーディさがより求められるようになっている傾向もあり、eKYCの利用シーンは今後ますます増加していくと考えられるでしょう。
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まとめ
本人確認には、ユーザーに来店してもらって行う対面での本人確認、本人確認書類や申込書を郵送してもらう郵便での本人確認、スマートフォンから申し込み内容と本人確認書類・ユーザーの容貌画像を送信してもらうオンラインでの本人確認などがあります。その中でも、現在多くのサービスで需要が高まっているのがオンライン本人確認のeKYCです。
ユーザー・事業者両方にとって負担が少なく、スピーディにサービスにつなげられるeKYCの導入をお考えの方は、ぜひネクスウェイ本人確認サービスをご検討ください。