eKYCの仕組み。安全にオンライン本人確認ができる理由とは

IT技術の発展や新型コロナウイルスの感染流行などによって、さまざまなことがネットのオンライン上で行われるようになりました。リモートワークや買い物、各種申込みなどはもちろん、従来ならば4〜5日はかかっていた銀行口座もオンラインで申込み、当日に開設できます。

これは、今まで対面や郵便での書類のやり取りで行っていた本人確認手続きが、オンライン上で全て完結できるようになったことで可能になりました。

今や、eKYC(オンライン本人確認サービス)は金融機関などの特定事業者だけでなく、民泊予約サイトや、マッチングアプリなどさまざまな場面で利用されています。

「eKYCの導入を検討しているけれど、どのような仕組みなのかよく分からない」、「オンラインで本人確認するのは本当に安全なのか」という疑問を抱えている人のために、eKYCの仕組みや方法について解説していきます。


eKYCの仕組み。安全にオンライン本人確認ができる理由とは


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目次[非表示]

  1. 1.eKYCの仕組み・システム
    1. 1.1.eKYCは大きく分けて2種類
    2. 1.2.eKYCが利用される場面
  2. 2.eKYCで本人確認がオンライン完結する仕組み
    1. 2.1.生体的特徴は偽造が難しいため安全性が高い
  3. 3.eKYCの方法は4つ
    1. 3.1.1.「本人確認書類」+ 「本人の顔」の画像を送信(ホ)
    2. 3.2.2.ICチップ情報 + 本人の顔の画像を送信(へ)
    3. 3.3.3.銀行等への照会(ト(1))
    4. 3.4.4.顧客名義口座への少額振込(ト(2))
  4. 4.eKYCの安全性が保たれる「生体認証」
    1. 4.1.ライブネス判断機能
    2. 4.2.本人確認書類の厚み判定
      1. 4.2.1.AIによる画像判断を利用する場合も
  5. 5.なぜeKYCが注目されているのか?
    1. 5.1.顧客にとっての利便性が高い
    2. 5.2.新型コロナウイルスの流行による非対面化の流れ
    3. 5.3.人員とコストの削減
  6. 6.KYC業務を一括で任せるなら「ネクスウェイ本人確認サービス」
    1. 6.1.オペレーター対応のBPOサービスを提供
  7. 7.まとめ



eKYCの仕組み・システム

eKYCとは、オンライン上で本人確認手続きを完結させる仕組みのことです。


KYCはKnow Your Customer(顧客を知る)の略で、本人確認手続きを指します。これにelectoronic(電子技術)のeを頭文字に付け加えたものがeKYCです。金融機関や携帯会社など個人情報を取り扱う事業者では、なりすましや偽造を防ぐためにKYCを行うことが義務付けられています。


以前であれば、KYCは対面、あるいは郵便物の送付で行っていたのですが、現在の社会情勢やフィンテックが発展してきたことを背景に、全てをオンラインで行えるeKYCに注目が高まってきました。


ここでは、eKYCの種類や利用される場面を解説していきます。


eKYCは大きく分けて2種類

eKYCの方法は、大きく分けてセルフィーアップロード型とフェデレーション型の2種類があります。


セルフィーアップロード型とは、スマホやPCのカメラで本人確認書類と、自分の容貌画像(セルフィー)の2つの写真を撮影してサイトへアップロードし、それらが一致するかどうかを確認する方法です。


一方のフェデレーション型は、ユーザーが利用している携帯電話会社や金融機関などに、ユーザー同意の元で事業者が本人確認の情報を照会する方法になります。


この2種類のうち、多く利用されているのはセルフィーアップロード型です。


金融機関に照会を求める手間があるフェデレーション型よりも、顧客が手持ちのデバイスから好きなタイミングで申込みができて、タイムラグが少ないセルフィーアップロード型の方が利便性が高いことなどが挙げられます。


eKYCが利用される場面

eKYCが利用される場面は、現在急激な増加傾向にあります。


口座開設、保険、クレジットカードなどの金融商品の申込みだけでなく、キャッシュレス端末として携帯電話を使用する場合の申込みにも利用されています。その他、SNSの会員登録やチケットの販売時、古物商(リユース)の取引時にも、なりすましや転売を防止するために使われるケースもあります。


また、カーシェアや民泊などオンラインで申込みし、サービスを利用する際に申込者本人かどうかを確認するという場面や、マッチングアプリで会員登録する際に本人確認する場面など、さまざまな用途で利用が拡大しています。


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eKYCで本人確認がオンライン完結する仕組み

eKYC 仕組み

eKYCについて把握したところで、eKYCで本人確認がオンライン完結する仕組みについて見ていきましょう。


まず、KYC(本人確認手続き)では、身元確認と当人認証の2つが必要になります。


身元確認とは、免許証や健康保険証などの本人特定事項(個人の場合は氏名、住所、生年月日)が記載された証明書を所持していることと、実際に証明書にある住所に住んでいることを確認できれば証明可能です。


一方、当人認証は、証明書に記載されている人物がKYCをする本人と同一であるということを証明するためには、次の3点を確認する必要があります。


1.本人のみが所持するもの(免許証やクレジットカードなど)

2.本人のみが知っている番号(暗証番号など)

3.本人の生体的特徴の一致(顔、指紋など)


このうち、1や2は本人以外の人物でも入手できるので、もっとも信頼性が高いのは、3の本人の生体的特徴の一致です。そのため、3以外で証明する場合には1、2の両方が必要になります。


オンラインで本人確認を完結するeKYCでは、本人の容貌画像を送信することで、オンライン上でも生体的特徴の一致を確認できます。



生体的特徴は偽造が難しいため安全性が高い

顔の造形などの生体的特徴は、偽造するのが困難です。AIで3D画像を作成するなどをすれば不可能ではありませんが、それには手間もコストもかかるので偽造の手段として考えにくいでしょう。


そのため、生体的特徴で本人確認することは、確実で安全性が高い方法といえます。


セルフィーアップロードの際、あらかじめ用意しておいた契約者の写真をスマホで撮影してアップロードするという偽造方法もありますが、これは生体認証のシステムによって偽造を見抜くことが可能です。詳しくは後述の「生体認証」に関する項で解説します。



eKYCの方法は4つ

eKYCの方法は4つあります。これは、犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯収法)に準拠した本人確認方法です。犯収法6条1項1号ホからト(2)の項目に該当するため、それぞれ「ホ」「へ」「ト(1)」「ト(2)」とも呼ばれています。

●(ホ)「本人確認書類」+「本人の顔」の画像を送信

●(へ)ICチップ情報+本人の顔の画像を送信

●(ト(1))銀行等への照会

●(ト(2))顧客名義口座への少額振込


具体的に、どのように行うのか見ていきましょう。


1.「本人確認書類」+ 「本人の顔」の画像を送信(ホ)

顧客がスマホなどのカメラで本人確認書類と自分自身の顔写真を撮影し、合わせて事業者へ送信する方法です。犯収法では、ビデオ通話機能を使用しても良いとされています。事業者は送信された本人確認書類と本人の顔を照合し、記載内容に齟齬がないか突合します。eKYCでは、この方法を採用している事業者が多いです。


2.ICチップ情報 + 本人の顔の画像を送信(へ)

運転免許証やマイナンバーカードのICチップ情報と、スマホなどのカメラで撮影した顧客の顔写真を合わせて事業者へ送信する方法です。ICチップの情報は、NFCやスマホのカードリーダー機能で読み取る必要があります。また、読み取ったその情報が正しいかどうかの確認も必要です。


3.銀行等への照会(ト(1))

はじめに顧客が、スマホなどのカメラで本人確認書類を撮影したものかICチップの情報のどちらかを事業者に送信する方法です。送信を受けた事業者は、銀行、クレジットカード会社等へ問い合わせをして銀行にある本人確認情報を照合します。


4.顧客名義口座への少額振込(ト(2))

3の場合と同様に、顧客が撮影した本人確認書類の画像かICチップの情報のどちらかを事業者へ送信する方法です。


申込みを受けた事業者は、インターネットバンキング上の顧客名義の口座へ少額振込みます。顧客はその取引画像のスクリーンキャプチャを事業者へ送り返すことで、本人確認を行います。



eKYCの安全性が保たれる「生体認証」

「生体認証」は、顔や指紋などの生体的特徴や行動的特徴を利用して本人かどうかを認証する仕組みです。


オンライン上で安全に本人確認を行うため、なりすまし防止として生体認証が効果的に活用されています。生体的特徴は一人ひとりで異なるため、偽造が難しいことが理由として挙げられます。

なりすましを防ぐために、eKYCサービスではさまざまな取り組みがなされているので、ここでは生体認証の機能について解説していきます。


ライブネス判断機能

ライブネス判断機能とは、リアルタイム動画などを用いて顔の向きやまばたき、視線を検出することでなりすましを防ぐ機能です。

容貌の静止画像を送信するだけでは、本人とは別の人物があらかじめ別に用意しておいた写真を撮影することで、なりすまされる可能性があります。


本人確認時に、正面からの容貌画像だけでなく斜め向きからの画像も要求したり、要求が表示されてからの反応を確認したりといった方法で本人確認の正確性を高めます。

なりすましをしようとして、3DCGで自分以外のユーザーの顔を表示させて動きを操作するといった大変な作業をしたとしても、目線の不自然さや「顔を傾けてください」といった指示への反応の遅さなどで偽造を検出することができます。


本人確認書類の厚み判定

「身分証を撮影するだけでオンライン申し込みOK」といった文言を見た時に、「身分証のカラーコピーでなりすましができてしまうのでは?」と心配をされる場合があるかもしれません。

身分証のコピーによるなりすましを防ぐために、撮影された本人確認書類の厚みによる判定も用いられています。


免許証やマイナンバーカードといったカード型の身分証には、一定の厚みがあります。

免許証を撮影するときに、表面・裏面だけでなく指定の角度から撮影した画像のアップロードを求めることで、厚みが適正かどうかを確認するのです。


AIによる画像判断を利用する場合も

ライブネス判断機能や本人確認書類の厚み判定には、AIによる画像判断を利用する場合も増えてきました。AIを利用することによって素早い判定が可能となり、これまで時間がかかっていた本人確認が数時間で完了できます。


例えば、銀行口座の開設などは、銀行から送られてきた本人確認書類を返送した後、開設までにさらに4〜5日はかかっていましたが、AIの導入によって申込み当日に完了することも難しくなくなりました。


AIの技術は日々めざましく進化しています。画像判断の正確性や判断のスピードも、今後ますます改善していくでしょう。AIの導入によって本人確認にかかる人員やコストを削減できるのはeKYCの大きなメリットです。



なぜeKYCが注目されているのか?

eKYC 仕組み

ここまでeKYCについて紹介しましたが、なぜ今eKYCが注目されているのでしょうか。ここでは、eKYCが注目されている理由について解説していきます。


●顧客にとっての利便性が高い

●新型コロナウイルスの流行による非対面化の流れ

●人員とコストの削減


顧客にとっての利便性が高い

eKYCは申込みから本人確認の判定が早いため、顧客にとっての利便性が高いです。


従来の方法では、ネットから申込みをしても利用機関から本人確認書類が郵送されるのを待たなければいけません。さらに、記入して送り返してからも判定までに2週間〜1ヶ月もの時間がかかっていました。この必要とする工数と時間の間に、申込みを諦めてしまうユーザーも少なくないでしょう。


しかし、eKYCの場合は、申込もうと思い立ったらすぐに完了までたどり着くことが可能です。外出せずに自宅で好きな時間に申込みができる手軽さも、顧客にとってメリットになります。


新型コロナウイルスの流行による非対面化の流れ

新型コロナウイルスが流行してから、キャッシュレス・オンライン対応の事例が増加しました。理由としては、感染防止の観点から、受付や申込みなども全てオンライン上で完結させることが求められてきたためです。

導入のきっかけは新型コロナウイルスの感染拡大防止であっても、実際に非対面化を取り入れたことで企業側・ユーザー側ともにメリットが多いことがわかりました。

今後も非対面化の流れが加速していけば、さらにオンラインで完結できるeKYCの需要が高まるでしょう。


人員とコストの削減

eKYCに切り替えることで、それまで本人確認にかかっていた人員や郵便代などのコストを削減できます。

また、従来では本人確認のための書類はファイリングして保管しなければいけなかったので、印刷代・ファイル代・保管場所の確保が必要でした。eKYCではデータのやり取りになるため、面倒な書類管理も必要なくなるのです。



KYC業務を一括で任せるなら「ネクスウェイ本人確認サービス」

eKYCを導入しても、提出された本人確認書類と本人の容貌画像の真贋確認や申請内容との突合確認は、自社のオペレーターで行う場合がほとんどです。


「ネクスウェイ本人確認サービス」なら、オンラインでの本人確認(eKYC)からオペレーターの目視が必要になる確認業務、本人確認のための転送不要郵便の手続き業務まで全てのKYC業務をアウトソーシングできます。


KYC業務を一括でアウトソーシングすることで、業務設計や法律に関する勉強、社員育成が難しいKYCに関わる人員やコストを下げて、その分営業・接客などのコア業務へ力を入れられるようになるのです。


オペレーター対応のBPOサービスを提供

「ネクスウェイ本人確認サービス」は、本人確認のためにオペレーター対応のBPOサービスも合わせて提供しています。


顧客から送信された画像データを確認・判定するための人員を確保、教育するのはコストがかかります。とはいえ、AIによる画像判定だけでは不安が残ってしまいますよね。より確実に判定を行いたいという場合、本人確認業務はアウトソーシングするのが有効です。


ネクスウェイのBPOセンターは、金融機関でも採用されている最高水準のセキュリティ対策を行い、万全な教育を受けた専任スタッフが対応するので、安心してお任せください。また、土日・休日も対応しているので、連休で確認業務が停滞することもありません。


「eKYCを導入しても、1ヶ月でどれだけ申し込みが来るかわからない……」という場合でも、ネクスウェイ本人確認サービスなら1ヶ月につき50件という小ロットから利用可能です。利用ボリュームが上がる場合のプラン変更も柔軟で、キャンペーン実施などによるユーザー数の変動にも対応できます。

初めてのeKYC導入にぜひおすすめしたいのが、ネクスウェイ本人確認サービスです。



まとめ

オンライン上で本人確認を完了できるeKYCは、偽造が難しい生体認証などの方法を用いてなりすましを防ぎ安全に確認できる仕組みです。


従来の本人確認よりも申込みに場所や時間を選ばない顧客にとっての利便性や、完了までにかかる期間の短さ、非対面で行えるといったメリットによって、eKYCは注目を集めています。

何かとコストがかかるKYCをオンライン化し、どうしても人員が必要な箇所はアウトソーシングすることで、取引開始までの時間を短縮し、本来の業務により人員やコストをまわせるようになるでしょう。


eKYCの導入をご検討の方は、ぜひネクスウェイ本人確認サービスをご利用ください。

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ネクスウェイ/Fintech推進室
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