【5選】オンライン本人確認「eKYC」にはどのような方式がある?まとめて解説!
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非対面での契約やサービス申込みの需要が高まり、手続きのデジタル化が進められる現在、本人確認に関してもオンラインで完結できるeKYCの導入が進んでいます。
eKYCには、犯収法で定められた5つの方式があります。この記事では、eKYCの5つの方式について詳しく説明いたします。eKYCの導入を検討しており、特徴を詳しく知りたいとお考えの方はぜひ最後までお読みください。
目次[非表示]
- 1.オンライン本人確認eKYCの5つの方式を詳しく解説!
- 2.eKYCの方式は犯収法によって定められている
- 3.【5選】eKYCによる本人確認の方式
- 3.1.eKYC方式「ホ」セルフィーと本人確認書類の撮影
- 3.2.eKYC方式「ヘ」セルフィーとICチップ読み取り
- 3.3.eKYC方式「ト」本人確認書類の撮影と銀行API
- 3.4.eKYC方式「ワ」マイナンバーカードのICチップ読み取り
- 3.5.eKYC方式「チ」本人確認書類の画像またはICチップ情報読み取り+転送不要郵便
- 4.ユーザーの環境に合わせたeKYC方式を選ぶことが大切
- 5.幅広い方式に対応するeKYCならネクスウェイ本人確認サービスがおすすめ
- 6.まとめ
オンライン本人確認eKYCの5つの方式を詳しく解説!
eKYCには、犯収法第6条1号1項に定められている本人確認要件(ホ)、(へ)、(ト)、(ワ)、(チ)の5つの方式があり、ユーザーがおかれている環境によって対応しやすい方法や、セキュリティレベルの高さの違いなどそれぞれに特徴があります。
この記事では、eKYCの5つの方式について詳しく解説していきます。
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eKYCの方式は犯収法によって定められている
eKYCの本人確認方式は、犯罪収益移転防止法(犯収法)によって定められています。犯収法は、2007年にマネー・ローンダリングやテロへの資金提供といった犯罪の防止を目的として制定された法律です。
2008年の施行以後、悪質化していく偽造やなりすましの手口や社会情勢に合わせて2018年と2020年の2回にわたる改正が実施されました。
犯収法の改正によってeKYCが認められた経緯
eKYCが正式な本人確認方法として認められたのは、犯収法が2018年に法改正された時です。
その背景には、スマートフォンやインターネット環境の普及や口座開設やクレジットカード契約などの金融サービスのオンライン化が進められていたことが挙げられます。従来の本人確認は店頭などで行う対面と郵送を利用する非対面を問わず、事業者・ユーザー両方にとって手間と時間がかかるものでした。サービスのオンライン化・デジタル化に伴い、サービス開始までに今までよりさらに利便性やスピード感が求められるようになったことがeKYCを認めるきっかけとなりました。
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また、行政サービスを始めとする各種手続きにおけるデジタル化のさらなる推進が始まったことなども理由の一つです。各種サービスのデジタル化を推進するきっかけである「デジタルファースト法案」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【5選】eKYCによる本人確認の方式
それではさっそく、eKYCによる5つの方式を詳しくご紹介いたします。各方式の違いは、以下の表をご覧ください。
ホ |
セルフィー(容貌画像)+ 本人確認書類画像の送信 |
---|---|
へ |
セルフィー(容貌画像)+ ICチップ情報読み取り |
ト |
本人確認書類画像の送信+顧客が許可する銀行のAPI利用 |
ワ |
マイナンバーカードの公的個人認証サービス利用 |
チ |
本人確認書類の画像またはICチップ情報読み取り+転送不要郵便 |
次項から、それぞれの方式の詳しい内容について説明いたします。
eKYC方式「ホ」セルフィーと本人確認書類の撮影
出典元:平成30年改正犯罪収益移転防止法施行規則(平成30年11月30日公布)に関する資料
eKYCベンダーが提供するアプリからセルフィー(自分の容貌画像)と本人確認書類を撮影し、アップロードして送信する方法です。
本人確認を行っているのが操作している当人であることを証明するために、送信する写真はその場で撮影されたものに限ります。あらかじめ撮影し端末のカメラロールなどに保存されたものは使用できないようになっています。
また、本人確認書類も厚みなどの特徴を撮影して合わせて送信することで、真正性の確認も行います。
【特徴①】最も利用シーンの多いeKYC方式
eKYC方式「ホ」は、現在の主流であり最も利用シーンが多い方法です。カメラ機能が搭載されたスマートフォンと本人確認書類さえあればいつでも・どこでも行えるため、最も手軽な方法といえるでしょう。
また、本人確認書類によく用いられる運転免許証以外にもマイナンバーカード、運転経歴証明書、住基台帳カードなど多くの種類に対応していることもメリットです。
【特徴②】ライブネス判定・目視確認によって不正を防ぐ
eKYC方式「ホ」は、ライブネス判定や目視確認によって不正利用を防いでいます。ライブネス判定とは、リアルタイムの動画を利用してまばたきや顔の角度の変化などの生体反応を検出・判定する方法です。送信された容貌画像がAIやロボットのプログラムではなく、生身の人間によるものだということを高い画像認識技術によって判断するのです。
また、eKYCではオンラインで送られてきた容貌画像と本人確認書類の証明写真を、スタッフが目視できちんと確認します。目視確認することで、画像の微妙な違和感を検知して不正を防止しているのです。
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eKYC方式「ヘ」セルフィーとICチップ読み取り
出典元:平成30年改正犯罪収益移転防止法施行規則(平成30年11月30日公布)に関する資料
アプリを通してセルフィーを撮影してから、運転免許証などに付属しているICチップをスマートフォンで読み取り、その情報を合わせて送信することで本人確認する方法です。
ICチップの読み取りは、NFC機能を持つスマートフォンをかざすことで実行できます。読み取り後、格納されている情報を展開するには、あらかじめ設定されている4〜6桁のパスワードの入力が必要になります。
【特徴①】マイナンバーカード読み取りでさらに安全
ICチップは運転免許証以外にも様々な本人確認書類に付いていますが、マイナンバーカードを利用すれば、さらに安全に本人確認を実施できます。マイナンバーカードは外部からの読み取りが困難な性質である耐タンパー性が高いため、不正利用を防ぎ、改ざんのリスクをさらに減らすことができるのです。
マイナンバーカードの普及率は今後ますます上がっていく予定なので、ICチップ読み取り式のeKYCに利用するのはマイナンバーカードが中心になっていくことが予想されます。
マイナンバーカードによるeKYCに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【特徴②】本人確認をデジタル完結
確認方式「へ」において、ICチップ情報を読み取った後に「ICチップ署名検証」の技術を利用すれば、本人確認をデジタルで完結することも可能です。ICチップ署名検証では、ICチップ情報の有効期限などを各県の公安委員会や公的個人認証局に問い合わせることで本人確認や身分証の真正性を判定します。
この方法では身分証の真贋を目視確認する必要がなく、「ホ」よりも早く確認が完了します。確認が迅速なだけではなく、365日24時間いつでも対応可能な点もメリットです。
>>デジタル完結の本人確認ができる「ICチップ署名検証」について見てみる
eKYC方式「ト」本人確認書類の撮影と銀行API
出典元:平成30年改正犯罪収益移転防止法施行規則(平成30年11月30日公布)に関する資料
アプリから運転免許証などの本人確認書類を撮影し、画像送信した後に顧客が利用している銀行へ情報を問い合わせて確認する方法です。本人確認書類の画像送信の他に、ICチップ情報の送信を利用する場合もあります。
【特徴①】銀行等に顧客情報を照会して本人確認
「ト」には2つの方法があり、一つの方法は銀行に顧客の本人情報を照会して送信された本人確認書類の内容と同一か確認します。
一方もう一つの方法は、本人確認書類の画像送信またはICチップ情報送信を受けた後、事業者から顧客名義の口座に少額振込します。顧客はインターネットバンキングでその振込の取引明細画像のスクリーンショットを撮影し送信、本人確認完了となります。
【特徴②】セキュリティレベルは高いが利用シーンは少ない
顧客が利用する銀行と提携して本人情報を確認するため、セキュリティレベルは高いといえます。しかし、利用できるシーンは多くありません。
この方法を利用するには、まず銀行側で本人確認が完了している必要があります。もし未完了であれば、銀行APIは利用できません。そもそも、利用できるAPIが公開されている銀行がまだ少ないという現状もあります。
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eKYC方式「ワ」マイナンバーカードのICチップ読み取り
マイナンバーカードのICチップにあらかじめ付与された公的個人認証を読み取り、公的個人認証局に有効性を問い合わせて本人確認する方法です。「へ」と同様、ICチップ読み取りにはNFC機能搭載のスマートフォンが必要になります。
【特徴①】公的個人認証の署名用電子証明書利用に対応
「ワ」では、マイナンバーカードに記録される2種類の公的個人認証のうち、署名用電子証明書を利用します。これは、電子契約を交わしたり文書を作成するときに改ざんされていないことを確認するための証明書で、発行を受けられるのはカードを持っている15歳以上の人に限られます。
公的個人認証局から発行を受けた署名用電子証明書は、偽造による不正などのリスクが少なく、最も信頼性が高いオンライン本人確認方法です。
【特徴②】2ステップで本人確認が完了!
「ワ」は、ICチップの読み取りとマイナンバーカードのパスワード入力の2ステップで本人確認が完了します。そのため、ユーザーにとっても最も手軽な方法だといえます。
しかし当然ですが、マイナンバーカードを持っていないユーザーにとっては残念ながら利用できない方法です。マイナンバーカードはこれからさらに普及していくことが予想されるため、将来的にはこの「ワ」の利用者数も増加していくでしょう。
eKYC方式「チ」本人確認書類の画像またはICチップ情報読み取り+転送不要郵便
本人確認書類の画像を撮影して送信するか、免許証等のICチップの読み取りを実施し、容貌撮影の代わりに転送不要郵便を送付するという方法です。
転送不要郵便とは、受取人が転居届を出していたとしても宛先に宛名人がいなければ、転送せず差出人に返送されるシステムの郵送方法です。一般的な郵送による本人確認でも利用されています。
【特徴①】容貌を撮影しなくても安全に本人確認が可能
容貌を撮影せずに、身分証の画像撮影だけでeKYCを完結させることはできません。しかし、eKYCを利用するユーザーの中には、容貌撮影に抵抗がある方もいます。または、eKYCを実行するデバイスの不調によって、カメラが起動しないといったトラブルもあるでしょう。
そのような場合に採用されるのがこちらの「チ」の方式です。「チ」にも対応できるeKYCサービスを選ぶことで、オンライン完結のeKYC方式に対応できないことが原因で申し込みから離脱をしてしまう事態を防ぐことができます。
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ユーザーの環境に合わせたeKYC方式を選ぶことが大切
eKYCには、前項で述べた通り5種類の方式があります。最もよく利用されているのは「ホ」ですが、導入には自社のサービスを利用するユーザーの環境やニーズに合わせた方式を選ぶことが重要になります。
また、1つの方式では一部のユーザーに対応できないケースもあるため、複数の方式に対応できるようにしておくことも大切です。例えば、先述の通りICチップ読み取りによるeKYCは便利かつ安全性も高いのですが、
- 対象となるマイナンバーカードの普及率が100%に満たない
- マイナンバーカードを持っていてもICチップが読み取れない機種のスマホを使用している
といったケースでは、eKYCが実施できません。
そのような場合に、他の本人確認方式に切り替えられるよう、複数の方式に対応できるシステムを導入することが重要なのです。さらによくあるケースとして、デバイス環境の問題によってeKYCが実施できない場合の対応策を次の項から詳しく解説いたします。
eKYCができないユーザーへの対策はどうしたらいい?
スマートフォンやネット環境が広く普及し、多くの人がeKYCを行える環境といえども、eKYCに対応できないユーザーは必ず存在します。
”eKYC方式「チ」”でも述べましたように、デバイスやネット通信のトラブルなどによってeKYCができない場合や、そもそも機械の操作が苦手で自撮りなどの画像送信が難しいという場合もあります。
こういったeKYCができないユーザーに対して、どのような対策をすればよいのでしょうか。確実な対策法の一つとして「転送不要郵便の送付に切り替える」という方法をご紹介します。
転送不要郵便の送付に切り替える
eKYCができないユーザーに対しては、すぐに郵送での本人確認に切り替えることでビジネスチャンスを逃さず、迅速な対応によって顧客の満足度アップにもつながります。
郵送に切り替えたら、申告された住所に転送不要郵便を送付し、ユーザーが受け取ることで居住していることを確認します。これによって申し込んだユーザーがサービスを受ける本人であり、なりすましではないことを証明します。このような転送不要郵便を使った方法は、犯収法「リ」の手法としても認められています。
ネクスウェイ本人確認サービスが提供する「本人確認・発送追跡サービス」は「リ」の手法に対応しています。ぜひご覧ください。
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幅広い方式に対応するeKYCならネクスウェイ本人確認サービスがおすすめ
幅広い方式に対応できるeKYCの導入を検討するなら、ネクスウェイ本人確認サービスをおすすめいたします。今回ご紹介した犯収法の本人確認方式のうち、「ホ」、「へ」、「ワ」、「チ」のeKYCと、郵送による「リ」に対応する本人確認サービスをご提供しています。
ネクスウェイ本人確認サービスは、使いやすいUI、高水準セキュリティのeKYCシステムに加え、その後に必要な書類の目視確認や突合作業のBPOサービスをご用意しております。また、eKYCに対応できなかったユーザーに向け、転送不要郵便の送付を代行する「本人確認・発送追跡サービス」もご提供しています。
ネクスウェイ本人確認サービスが選ばれる理由
ネクスウェイ本人確認サービスは、230社以上の企業に導入されています。さらに、100社を超える犯収法特定事業者様から選ばれた実績を持っています。
世界最高水準の生体認証技術と、各種法令に遵守した高いセキュリティ対策によって安全かつ安心してご利用いただけるeKYCを提供していることがその理由です。
eKYCだけではなく、その後に必要になる目視確認や郵便による本人確認などのBPOサービスもご用意しています。本人確認業務に関する全ての業務を、オールインワンでお任せいただけるため、コストを削減し本来のコア業務に注力いただけます。
まとめ
オンライン本人確認(eKYC)には、次の5つの方式があります。
- 「ホ」セルフィー+本人確認書類画像の送信
- 「へ」セルフィー+ ICチップ情報読み取り
- 「ト」本人確認書類画像の送信+顧客が許可する銀行のAPI利用
- 「ワ」マイナンバーカードの公的個人認証サービス利用
- 「チ」本人確認書類の画像またはICチップ情報読み取り+転送不要郵便
eKYCの導入にあたっては、自社サービスを利用するユーザーの環境に適した方法を選ぶことと、複数の方式に対応できるeKYCサービスを選ぶことが大切です。また、全てのユーザーがeKYCに対応できるとは限らないため、郵便による本人確認方式についても対応できるように準備しておくべきでしょう。
***
eKYCサービスを検討されているならば、ネクスウェイ本人確認サービスをおすすめします。eKYCを含む本人確認にかかる業務をワンストップで委託していただけます。
さまざまな状況の本人確認に対応できるeKYCをお探しなら、ぜひネクスウェイ本人確認サービスの導入をご検討ください。