マイナンバーカードの今後の動向は?現在の普及率や本人確認における懸念点を解説

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政府によってさまざまな施策が行われたことで普及が進んでいるマイナンバーカードですが、本人確認に関わる事業者様の中には、今後の動向がどうなるのか気になる方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、今後の本人確認の基本的な書類となりつつあるマイナンバーカードについて解説していきます。マイナンバーカードの利用でできることや現在の普及率、今後の動向、マイナンバーカードによる本人確認のメリットなどを説明していくので、ぜひ参考にしてください。



目次[非表示]

  1. 1.マイナンバーカード制度とは
  2. 2.マイナンバーカードでできること
    1. 2.1.個人番号の証明
    2. 2.2.本人確認
    3. 2.3.オンラインでの契約・取引
    4. 2.4.コンビニでの公的な証明書の取得
    5. 2.5.その他の手続き
  3. 3.マイナンバーカードの本人確認への活用
    1. 3.1.マイナンバーカードの普及率
  4. 4.今後のマイナンバーカードの動向
  5. 5.マイナンバーカードを利用した本人確認の今後
  6. 6.今後は本人確認にも押印廃止が求められる
  7. 7.マイナンバーカードでのeKYC/本人確認のメリット
  8. 8.犯収法に基づいた4つの本人確認の方式に対応
    1. 8.1.さまざまな事業でオンライン本人確認が可能
    2. 8.2.第三者によるなりすましの予防が可能
    3. 8.3.本人確認にかかる業務の負担を軽減
  9. 9.マイナンバーカードによる本人確認の懸念と対策
    1. 9.1.マイナンバーカードの申請に時間がかかる
    2. 9.2.マイナンバーカードと暗証番号が第三者に渡るリスクがある
  10. 10.マイナンバーカードでの本人確認なら「ネクスウェイ本人確認サービス」
    1. 10.1.法令に遵守した高セキュリティの本人確認体制
    2. 10.2.オンライン対応できないユーザーは郵送で対応可能
    3. 10.3.「本人確認BPOサービス」で目視チェックも対応
  11. 11.まとめ

マイナンバーカード制度とは

マイナンバーカード制度とは、2015年10月以降から国民に対して通知されたマイナンバー(個人番号)が本人のものであることを証明する制度です。本人が申請することで交付ができて、マイナンバー以外にも氏名や住所、生年月日、性別などのさまざまな個人情報が記載されています。
顔写真も記載されるため、本人確認書類としても使用することが可能です。ICチップも搭載されており、税金に関する電子申請などが行える電子証明書にも対応できます。
近年、マイナンバーは行政手続きをはじめ、さまざまなシーンで必要となることが多く、マイナンバーを基礎IDとしたデジタル社会の構築が推進されています。


マイナンバーカードでできること

マイナンバーカードを所有していると、さまざまなシーンで活用できます。ここでは、マイナンバーカードでできることについて見ていきましょう。


・個人番号の証明
・本人確認
・オンラインでの契約・取引
・コンビニでの公的な証明書の取得
・その他の手続き


それぞれ詳しく解説していきます。


個人番号の証明

マイナンバーカードがあれば、簡単にマイナンバー(個人番号)の証明を行うことが可能です。現代において、マイナンバーは就職や病気、出産、災害時など、さまざまなシーンで提示が求められ、その都度証明する必要があります。マイナンバーカードを保有していれば簡単にマイナンバーを提示できて、証明にかかる手間を軽減できます。
ただし、マイナンバーは国民一人ひとりに割り振られた大切な番号なので、カードを失くさないようにしっかり管理することが大切です。


本人確認

マイナンバーカードは、上記の個人番号の証明に加え、本人確認の証明としても使用できます。これまで、本人確認を行う際は、運転免許証や健康保険証などの提示が一般的でした。しかし、運転免許証は所有していない人もいますし、健康保険証は顔写真が記載されていないので追加書類が必要になる場合もあります。
マイナンバーカードは誰でも申請できて、運転免許証のように所有者が限られるということがありません。また、顔写真付きの本人確認書類として使用できるため、マイナンバーカードの提示だけで本人確認を完了させることが可能です。マイナンバーの提示と本人確認書類の提示を求められた場合にも、1枚で対応できます。


オンラインでの契約・取引


マイナンバーカードがあれば、オンラインでの契約や取引が行えるようになります。具体的には、オンラインバンキングや証券口座の開設、住宅ローンのオンライン契約などです。
また、マイナンバーカードを保有していることでマイナポータルを利用できるようになり、一時保育や介護申請などの行政の手続きもオンラインで完結できます。
ただし、オンラインで手続きする場合は、マイナンバーカードの読み取りに対応しているスマートフォンなどが必要になるという点に注意が必要です


コンビニでの公的な証明書の取得


マイナンバーカードを利用すれば、コンビニで公的な証明書を取得することも可能です。
従来では、住民票の写しや印鑑証明書などの公的な証明書を取得する際は、市役所や区役所などで手続きを行うのが一般的でした。しかし、マイナンバーカードを保有していれば、コンビニに設置されているキオスク端末から簡単に発行できます。窓口や郵送で発行するよりも、コンビニ交付のほうが手数料が安く済むといった特徴もあります。


その他の手続き

マイナンバーカードの利用によってできることを解説しましたが、上記の他にも以下のようなシーンで活用できます。

・確定申告
・パスポートの申請や更新
・図書館カードとしての利用
・国民健康保険の免除申請
・給付金や児童手当などの受け取り
・転出届や転入届の提出

申し込みを行うことで健康保険証としても利用でき、マイナポータルで薬剤情報や医療費も確認できます。ただし、すべての医療機関で対応できているというわけではなく、場所によってはマイナンバーカードを健康保険証として使用できない可能性があるので注意が必要です。
また、2024年度末からは、マイナンバーカードと運転免許証の一体化が開始されると言われています。


マイナンバーカードの本人確認への活用

上述したように、マイナンバーは1枚で本人確認ができる、オンラインでの手続きにも対応可能などのメリットがあります。そのため、マイナンバーカードは現在、さまざまなシーンで本人確認に活用されている傾向にあります。
これまで本人確認書類として多く活用されていた運転免許証の保有者数が約8,200万人(令和4年現在)となっている一方で、マイナンバーカードの累計交付枚数は約9,700万枚(令和5年12月末時点)となっています。約1,500万と大きく数字を上回っているため、今後はマイナンバーカードによる本人確認が当たり前になっていくことが考えられます。


マイナンバーカードの普及率

引用:「マイナンバーカード交付状況について|総務省


総務省のデータによると、2023年12月時点の有効申請受付数は約9,800万枚で人口の約78.8%を占めています。上記の表を見ると、交付枚数は約9,700万枚、保有枚数は2023年11月時点で約9,100万枚と、保有している方の割合も人口の70%以上を占めていることが分かります。

引用:「【都道府県】マイナンバーカードの交付・保有状況|総務省

都道府県別で見ると、保有枚数率は宮崎県が78.4%と一番高く、沖縄県の保有枚数率が56.6%と半分程度にとどまっているのが現状です。2016年からマイナンバーカードの交付が始まった当初は交付枚数が伸び悩んでいましたが、現在では人口の約8割が保有しており、順調に普及率を伸ばしていることが伺えます。


今後のマイナンバーカードの動向

マイナンバーカードは今後も多くの身分証明書と紐づけられ、さらに幅広く活用できるようになるでしょう。上記でも触れた運転免許証をはじめ、ハローワークカードや健康保険証の一体化などが推進されると言われています。
また、民間企業との紐づけも進み、将来的にはポイントサービスとの連携などができる可能性があります。このように、マイナンバーカードの使い勝手が徐々に良くなっていく反面、今まで利用していたものが廃止されていくため、マイナンバーカードの義務化が進んでいくと考えられるのです。


マイナンバーカードを利用した本人確認の今後

マイナンバーカードの普及が進んでいく中で、マイナンバーカードを利用した本人確認も使い勝手がさらに良くなることが予想できます。
特に、マイナンバーカードが普及すると、公的個人認証サービス「JPKI」が利用しやすくなるでしょう。JPKIは、マイナンバーカードに搭載されているICチップの電子証明書を活用し、地方公共団体情報システム機構「J-LIS」がリアルタイムでチェックする本人確認方式です。
この方法が推進されれば、オンラインで本人確認が完結できる「eKYC」が利用しやすくなると考えられます。


今後は本人確認にも押印廃止が求められる

事業者と取引しているのが本人であることを確認する「本人確認」は、主に金融機関などの特定取引時に実施されています。
スマホなどで行うekycでの本人確認の場合は押印が必要ありませんが、対面や郵送での本人確認を行っている場合は、押印が必要とされるケースも少なくありません。例えば、提示する本人確認書類として印鑑証明が認められている場合や、口座申込時に銀行印が必要になる場合などです。
しかし、押印廃止が求められている流れを踏まえると、今後本人確認においても押印廃止が求められることが予想されます。


マイナンバーカードでのeKYC/本人確認のメリット

マイナンバーカードの本人確認への活用や今後の動向などを解説したところで、ここからは具体的にマイナンバーカードでのeKYC/本人確認のメリットについて見ていきましょう。


eKYCは先ほども解説したように、オンラインで本人確認が完結するシステムです。スマートフォンやパソコンから時間や場所を問わずに行えるため、オンラインでの取引や契約を行う際などにも活用されています。
eKYCでは、オンラインで本人確認が完結しますが、その中でもマイナンバーカードで本人確認する場合、マイナンバーカードのICチップに記録された個人情報や電子証明書を利用することで、スムーズに本人確認を進めることが可能です。ここでは、eKYCのマイナンバーカードでの本人確認を行う際の主なメリットを4つ解説していきます。

・犯収法に基づいた4つの本人確認の方式に対応
・さまざまな事業でオンライン本人確認が可能
・第三者によるなりすましの予防が可能
・本人確にかかる業務の負担を軽減

それぞれのメリットについて具体的に説明していきます。


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犯収法に基づいた4つの本人確認の方式に対応

犯罪収益移転防止法(犯収法)は、犯罪への資金提供を防止するための法律として2007年に制定されたもので、2018年の改正でオンラインで本人確認がすべて完了する手続き(eKYC)が認められました。
マイナンバーカードでの本人確認は、犯収法の以下の4つの本人確認方式に対応しています。

「ホ」方式

本人確認書類の画像と本人容貌画像を照合する本人確認

「ヘ」方式

ICチップ情報と本人容貌画像を活用した本人確認

「ト」方式

写真付き本人確認書類の画像もしくはICチップ情報と外部顧客情報を照合

する本人確認

「ワ」方式

公的個人認証(署名用電子証明書)の読み取り・暗証番号(PIN)の使用

による本人確認

方式によっては、マイナンバーカード以外の書類を使用することも可能です。eKYCを導入する際は、これらの本人確認方式に対応できるeKYCサービスを利用すると、マイナンバーによる本人確認がスムーズに行えるようになるでしょう。

方式については、以下のページで詳しく解説しております。
【5選】オンライン本人確認eKYCにはどのような方式がある?まとめて解説


さまざまな事業でオンライン本人確認が可能

マイナンバーカードによるオンライン本人確認は、さまざまな事業で活用することが可能です。近年では、スマホの普及によって、銀行口座の開設や中古品の買い取りなど、あらゆるサービスがオンラインに対応しています。
しかし、サービスをオンラインで利用できても、サービスを利用するための本人確認の際に来店をする必要があったり郵送しなければいけなかったりすると、ユーザーが離脱してしまう可能性があります。
さまざまな業種やサービス形態で活用できるマイナンバーカードによるeKYCは、サービスを提供している事業者にとっても利点が生まれたのです。


第三者によるなりすましの予防が可能

マイナンバーカードでのオンライン本人確認は、第三者によるなりすましの予防が期待できます。eKYCは、本人容貌画像や本人確認書類の画像、ICチップ情報などの複数の方法を組み合わせて行うので、本人になりすまして手続きを進めることが難しいです。
また、本人確認書類の画像の提出の際に、表面・裏面・厚みの撮影が求められる、本人容貌画像の提出時に指示に従って顔を傾ける必要があるなど、巧妙化するなりすまし手口の予防がしっかりと行われています。


本人確認にかかる業務の負担を軽減

マイナンバーカードでの本人確認は、業務の負担や管理の手間を減らすことが可能です。本人確認を対面や郵送で行う場合、ユーザーの対応や書類の送付などの手間がかかります。本人確認に関する書類の管理も必要になるため、管理の手間やコストがかかるという問題点もありました。
しかし、eKYCはオンラインですべて完結するので、対面でのユーザーへの対応や書類の送付、紙の書類の管理などの業務の負担を大幅に軽減できます。


マイナンバーカードによる本人確認の懸念と対策

マイナンバーカードによる本人確認にはさまざまなメリットがありますが、同時に懸念点も存在します。ここでは、下記の2つの懸念点について見ていきましょう。

・マイナンバーカードの申請に時間がかかる
・マイナンバーカードと暗証番号が第三者に渡るリスクがある

それぞれ詳しく解説していきます。


マイナンバーカードの申請に時間がかかる

マイナンバーカードの申請自体は比較的簡単で、市役所や区役所、スマートフォンから申請することが可能です。しかし、申請後は審査が行われて、地方公共団体情報システム機構でカードが作成されるので、申請から交付までは1ヶ月前後かかります。交付通知書が届いてから交付場所に取りに行く手間もかかるため、どうしても時間がかかるのがデメリットです。
事業者側としては、マイナンバーカードを所有していない方のために、マイナンバーカードがなくても対応できる本人確認方式を別途用意する必要があります。


オンライン本人確認(eKYC)のメリットをさらに詳しく知りたい方は、「eKYC導入のメリットとは?問題点やリスクはないの?対処法も解説」の記事もご覧ください。

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マイナンバーカードと暗証番号が第三者に渡るリスクがある

マイナンバーカードは、紛失や盗難によって第三者に渡ってしまうリスクがあります。他の人に渡ってしまうと、持ち主の個人情報はもちろん、税金や所得額、個人資産などの情報が知られてしまう恐れがあるのです。
また、暗証番号を忘れないために、カードとメモを一緒に保管するなどの工夫を加えている人も少なくありません。その状態でマイナンバーカードが第三者に渡ると暗証番号も知られてしまい、銀行口座や証券口座を勝手に開設されるといった犯罪に利用されてしまう可能性があります。
事業者側としてでは、万が一のなりすましのリスクなどを避けるために、確実に本人が利用していることが判別できる仕組みを取り入れておく必要があるでしょう。

マイナンバーカードでの本人確認なら「ネクスウェイ本人確認サービス」

マイナンバーカードでの本人確認に対応するためにeKYCの導入を検討している企業の方は、ぜひ「ネクスウェイ本人確認サービス」をご利用ください。ネクスウェイ本人確認サービスでは幅広い本人確認方式に対応しており、今回解説した方式のうち、「ホ」「へ」「ワ」のeKYCに対応しています。


法令に遵守した高セキュリティの本人確認体制

ネクスウェイ本人確認サービスでは、世界最高水準の画像認識技術・セキュリティ体制で安全に本人確認を実施しています。法令に遵守した厳重な個人情報管理に加え、第三者によるセキュリティ診断を行い、高セキュリティの本人確認体制を構築しています。
ネクスウェイのノウハウを駆使し、本人確認の安全なオンライン化を実現することが可能です。


オンライン対応できないユーザーは郵送で対応可能

ネクスウェイ本人確認サービスは郵便の送付による本人確認にも対応しているので、eKYCに対応できない方の離脱を防ぎます。
ネクスウェイ本人確認の「本人確認・発送追跡サービス」では、書類の印刷や封入、郵送手続きなどのアウトソーシングが可能です。郵便の場合は本人確認に時間がかかるといったデメリットがありますが、セキュリティに配慮したスピーディーな郵送を行い、申請者との取引開始までの時間短縮を図っています。


「本人確認BPOサービス」で目視チェックも対応

「本人確認BPOサービス」では、提出された容貌画像や本人確認書類の目視確認などの作業をアウトソーシングできます。専任のBPOスタッフによる精度の高い目視確認を行っているため、本人確認に割く人的リソースをコア作業に注力させることが可能です。
手間や時間がかかる確認作業をネクスウェイ本人確認サービスで代行し、顧客のコア業務の効率化に貢献しています。


まとめ

現在普及率が高まっているマイナンバーカードは、今後も活用される場面が増えていくことが想定できます。それに伴い、健康保険証や運転免許証の一体化が進み、eKYCのマイナンバーカードでの本人確認が推進されていくでしょう。
マイナンバーカードでの本人確認に対応するためにeKYCの導入を検討している事業者様は、ぜひ​​​​​​​ネクスウェイ本人確認サービスをご利用ください。eKYCの導入から運用までを一貫してサポートしており、高セキュリティの本人確認体制を提供しています。
また、ネクスウェイではICチップ署名検証オプションサービスも提供しております。不正、偽造の更なる防止効果や、本人確認業務の工数・コスト削減も実現可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。

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ネクスウェイ/本人確認サービス 編集部
ネクスウェイ/本人確認サービス 編集部
金融・リユース・シェアエコ・不動産など230社以上の本人確認業務をご支援した経験をもとに、本人確認業務に関わる情報、eKYC化のポイント、業界ごとのユースケースなど価値あるコンテンツをお届けしていきます。ネクスウェイでは本人確認をトータルで支援するKYCクラウドサービスを提供しています。
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